脱稿ラッシュ

タイトル通りの脱稿ラッシュです。

とあるイラストアンソロジーに参加したのですが、そちらの原稿も無事に提出しました。がんばった。

自分の絵が掲載された本が、遠くの地域のイベントに並ぶのか……と考えると、何だか感慨深いものがあります。どきどき。

 

さて、今月末には文化祭に出した短歌の獲得票数ですとか、3月くらいに歌を出した現代万葉集が届いたりですとか、色々あるのかな? なんて考えています。

 

それはそれとして、描きたいもの・描きたいものが沢山で、少し迷ったりもしています。

毎度ながら好き勝手やっていくような気はしているので、我ながらマイペースだなあと思ったりなど。

そろそろ文章を書かないと、本当に書き方を忘れそうなので、そこは気を付けていきたいものです。

秋って何だか忙しい

ご無沙汰しております。

 

九月も下旬となりまして、やっとこさスケジュールもひと段落つきました。

某市主催の文化祭で短歌と詩を発表することになり、特に後者はヒィヒィしながら書いていました。

誕生日と脱稿を祝ってくださった皆さんには感謝しかありません。

 

短歌の方は、今年は賞を狙いにいく! などと意気込んでみました。どうなるやら。

詩は、詩はですね……参考にと去年の文化祭の冊子を頂いて、読んでみて、なんだか分からなくなってしまって、本当に悩んだりして。

わたしが自分で思う「詩」は、巧く申せませんが「ちょっと意味が解らない」ようなものなのですよね。詩的飛躍、と云うのでしょうか。

冊子にあった「詩」は、わたしの内では「作文」にカテゴライズされるようなものばかりで、戸惑いが大きかったです。

自分の感性を、大衆にも伝わるような形にして、なおかつ自分らしさを損なわないようにする……難しいことでした。

(また来年もあるのかなあ、と今から不安を感じています)

 

ともあれ、文化祭関係はどうにかなりました。が!

来月末にイラスト合同誌の〆切が控えているのでした。頑張ります。

短歌のこと

昨年から、とある短歌会に所属しています。

会に提出した歌はWEBなどに掲載出来ないため、なかなか定型詩の更新が出来ないのが現状です。Twitterにも流せないものですから、短歌クラスタを自称するのを躊躇ったりもします。

 

伯母の誘い、もとい伯母がわたしの短歌を会に見せた流れでいつの間にか所属していることになっているのですが、毎月毎月が新鮮に思えます。

最初こそ、評や他のメンバーたちの評価が気になってしまい、こわくてこわくて仕方がありませんでした。

数ヶ月前になんとなく詠んだ恋歌もどきが何故か好評で、以来恋歌詠みのひととしてやっています。

 

毎月、斜め上からの評価や、いやいやそんなイベントあるってきいてないです、ということがあり、これはもう「癖になるなあ」と思考を飛躍させて楽しむことにしました。

 

そういえば、今年の現代万葉集、拙作が載るらしいです。書類不備や郵便事故がなければですが。そうなった経緯は多く語るまい……。

 

そろそろ提出日が近いので、また頭を絞りながら歌を詠もうと思います。

お知らせ

この度、月山仮傷さま主催のアンソロジー

盲目アンソロジー 暗闇のワルツ』の表紙を担当させていただきました。

 

タイトルの通り、盲目のキャラクターがメインとなるアンソロジーです。

表紙のほか、イラスト作品1点で参加しております。

2月初旬の刊行予定だそうですので、気になる方は要チェックです。

(R指定が入る可能性があるようですので、諸々苦手な方はご遠慮ください)



アナログとデジタルの双方を、ここまで組み合わせたのは初めてです。水彩絵の具とスクリーントーンが同居していたりもします。

初めてのことばかりで、よい体験になりましたし、もっと技法の幅を広げたいと思いました。

イラスト作品も、今まで使わなかった技法や避けていたモチーフにチャレンジしています。


依頼から、チェック・相談を細かく行ってくださった主催の仮傷さん、ありがとうございました。

自分以外の作品傾向が全く分からないこともあり、とてもワクワクしています。楽しみです。

(表紙と自作品に対してハラハラ・ドキドキもしています)


 

さて。今後は此方で読書感想文や創作への想いなどなど綴っていきたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します。

【読書】七七七五で溢る文字.他 著:蒼城琉桜【感想】

著者:蒼城琉桜(ルオ)

備考:憧れの書き手様。語彙が消失するくらい、素敵な言葉を綴る御方。

 

まず、ルオさんお誕生日おめでとう御座います。

感想をお伝えしたいと考えていたタイミングでのお誕生日。

所謂今でしょ! というアレ。

相変わらずの感想文になりますが、ルオさんへのエールになりますように。

(布教活動とは大声では言えない)

 

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タイトル:七七七五で溢󠄀る文字

古典都々逸をお題とした短編小説集。

都々逸とは? 寧ろ古典? と思う方も入り込める、堅苦しさを感じない短編集です。

言い回しや言葉選びなど、美しい……と恍惚します。

月見里は残念ながら古典都々逸とは? に分類される側ですので、

純粋に短編小説として、特にコレ好きだなあ、という作品をピックアップして感想をば。

 

竜田川無理に渡れば紅葉が散るし渡らにゃ聞かれぬ鹿の声」

アレですよね? 残念だったねぇ、のアレですよね?

さておき、この素直ではないぶんだけ切なさが増していく感じ。

涼しげなやり取りの最後に、熱がこもってしっとりと熱くなるような。

ルオさんの文章はラストで読者をころしにくる……と思っています。勿論良い意味で。

(上記の理由でふるふるしてしまって語彙が残念に。とろけて悦に入る)

 

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タイトル:白梟のかたるうた

Twitterで呟いていらっしゃった、ルオさんの都々逸集。

最初に、都々逸についての解説がある親切な本。

都々逸クラスタのアットホームさゆえなのだろうな、とほっこり。

 

夏は誘いが多くて困る 花火、怪談、そして君

くびり殺した夢の骸を未練が抱いて情が哭く

燃えて消えゆく恋情ならば文にしたため荼毘にふせ

 

特に眼をひいた三首。

あ、わかる……こんな気持ちになったりする……。

定型詩は短いからか、すとんと胸を貫いてくる印象があります。

なかでも、ルオさんの言葉は更にちりちりと炙ってくるようで、

痛い、あつい、くるしい、の三つを同時に満たされるので、

さみしい夜、酒をちびちびやりながら浸っていたい一冊です。

 

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タイトル:ギムナジウムの鳥籠

濃密な短編集。ゆっくりじっくり、噛みしめて味わいたい一冊。

特に好きなものをピックアップです。

 

「夢に堕ちる」

タイトルからやられた! というお話。

夢に対する考察、諦めているようで、冷静で。

読み進めていくと、青色に沈んでいく、つまり堕ちていくような感覚を覚えます。

やはりと云うか、後半からじわじわとこみ上げるものがあって、

それが飲み込めないと更に読み進めると、いつの間にかすっきりした後味が残るような。

深く深く潜水して、上を見上げて、ざばと水から這い出すような。

登場人物の関係性が、ぐうと咽喉をつまらせてきます。

 

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執筆離れが著しく、抽象的でふわふわ頼りないこと否めませんが、

考えるな、感じるんだ、の心で綴ってみた次第です。

【読書】ひとつめの世界 著:加瀬ナカレ【感想】


タイトル:ひとつめの世界

著者:加瀬ナカレ

備考:時折コラボ等でお世話になっているナカレさんの歌集



ナカレさんがヒトガタすかい名義だった頃に発行された歌集を永久保存したく、

普段読む用に追加注文させて頂きました。

表紙はシンプルながら、レタリング短歌という試みでデザインされた

挿絵文字がなんとも不思議な感じで魅力的です。

(どうやって作っていらっしゃるのか訊いてみたいという本心)


久々に目にした厭世的な歌は、やはり胸を抉るようで、

その痛みが癖になるよなあ、と月見里個人は思います。

(世を儚むというには言葉が鋭いので、好き嫌いが分かれる歌集だと思っています)




同調したり好きだなと思った五首の紹介と感じたこと



笑っても泣いても僕はチグハグで

心の隅を切り取ってみる

泣きたい時に笑って、笑っているのに泣きたくて。

心の隅を切り取ったら駄目だと解離性障害の月見里は思いました。


ミキサーに君とわたしをぶち込んで

スイッチ入れたいような土曜日

ぐちゃぐちゃに混ざりたい時ってありますよね。

誰かとヒトツになりたい時って。


役割を果たせなかった遺書が散る

うまく死ねない僕を許して

高齢者でもないのに終活もどきをし、形見を用意する癖のある

月見里には痛いほど響きます。


治さないほうが幸せだったのに

不思議の国のアリスの病気

アリス偏執狂にはたまらない一首。どうして夢だったのでしょう。


ひとりでは息ができない夜がある

悲しいほどにあなたが好きだ

息をしている自信がなくて、夜に煙草を吸う月見里です。

好きという気持ちはプラスの感情なのに、悲しくなってしまう矛盾。



度々世を儚む月見里には、心地よさを感じるほど鋭い言葉たち。

痛い痛いと思いながらも頁を捲る不思議。

まるで、音楽療法の同質の原理のようです。

痛みで癒されたい。そんな方におすすめしたい歌集です。


【読書】これはただの 著:千原こはぎ【感想】

タイトル:これはただの

著者:千原こはぎ

備考:Twitter短歌クラスタ、こはぎさんの歌集



※月見里は短歌・書評の素人ゆえ、難しいことは言えません。

 感じたことを、素直に書こうと思います。



まず、儚い印象の淡い蒼の表紙に見入ってしまいました。

帯の文章からも期待が高まります。

(前述するなら、歌に合う挿絵やデザインのレイアウトの美しさが素晴らしいと感じました)


内容は……期待通りでした。否、期待以上でした。

あまり恋歌に縁のない月見里ですが、

読み終わる頃には涙腺が緩んで泣きそうになっているという。


切なさがこみ上げてくるので、恋をしている女性、

また、男性の心にも響くのではないかな、と思いました。

恋する女性は共感出来る気がするし、

男性にはこの歌集をテキストに、女性が感じる気持ちを知ってほしいです。本当に。



特に同調した五首の紹介と感じたこと

(本当に感じたことのみです。拙い感想で頭が下がります) 


すきすぎてきらいになるとかありますかそれはやっぱりすきなのですか

あるある過ぎて……けれど、やっぱり好きで。

自問自答でこたえは出なくて、誰かに問いたくなりますよね。 


欲しいとか言ってみただけお互いにだれかのものという前提で

だれかのものではないのなら、どうかわたしにくださいませんか。 


きみといた記憶としてのおみやげを選んで増えてゆくストラップ

わかります。旅行へ行く先、遠距離恋愛で逢う先。

一緒にいた記憶を持っていたくて、やたらご当地ストラップを買った記憶。 


飲み込んだことばの雫ひたひたと下書き欄に満ち満ちて海

言葉を伝えられなくて、下書きだけが増えていく。もどかしくて、泣きたくなります。 


ひとりじめできない人にこの先もたぶん幾度か棘は生まれる

トゲトゲです(悶絶しそうになりながら) 


嗚呼、今、恋してる。

ひねくれた気持ちを、そうやって素直にさせてくれた歌集でした。

また気持ちが捻れたとき、はらり捲ったら素直な自分に戻してくれる。

そんな、素敵な歌集だと感じました。わたしに近い短歌本になってくれそうです。

こはぎワールド、心から堪能出来ました!